「アンドラ行きたいのだけど、いい?」
「うーん。ええよ」
この10年、妻の三那子さんに何かを反対された記憶はない。
「仕事でこうしようと思うんだけど」
「ええやん、それ」
5年前から走り始めて。
「トレイルランニングのレースに出てみたいんだけど」
「うーん? ええよ」
「40キロのレースに出たいんだけど」
「走れんの?ええけど」
「80キロのレースに出たいんだけど」
「平気?まぁ、ええよー。」
「100マイルのレースに出たいんだけど」
「はやない?まぁ、やってみたらええよ。」
当時は、どうやって僕が走ることをやめさせようか考えていたと、ずいぶん後になって聞いた。
仕事の上司部下から友人、そして家族や親子など関係が深くなるほど、何かを反対したくなることがある。
大切な人を思うが故に、反対してしまうものだ。
でも、本人の望むことをした(させた)方が力を込めることができる。
だから、「ええよ」と言う。
ただただ「イイね!」と背中を押すことと、
反対意見をもちながら、マイナス面をはっきり認識しながら「ええよ」とゴーサインを出すことは異なる。
僕もそんな「GO」を出せる人になると決めている。